【案内】「クイア理論と日本文学―欲望としてのクイア・リーディング―」発表者募集要項(2015年1月9日~10日開催、2014年11月30日(日)応募締切) 

来年1月9日(金)~10日(土)に開催されます、カンファレンス「クイア理論と日本文学―欲望としてのクイア・リーディング―」におきまして、ただ今発表者を募集しております。
下記に募集要項(和文・英文)を掲載させていただきました。
応募締切は、2014年11月30日(日)となっております。
期日が迫っており恐縮ではございますが、ご応募をお待ちしております。



立命館大学国際言語文化研究所主催
クイア理論と日本文学―欲望としてのクイア・リーディング―

 1990年代に発足したクイア・スタディズはまさしく可能性に満ちたアクティヴな学問的思考の方法である。社会学を中心とする研究の方向は、ジェンダー研究とクロスしながら発展していったが、文学においては作品を素材として提供はするものの、文学研究においては充分の理論的な取り込みは不十分であったといわざるを得ない。特にゲイ、レズビアン・スタディズに特化して括りつけられてきたクイア理論の応用については、今後再考していく必要があろう。
 クイア・リーディングが極めて有効に作品読解の重要な鍵となっていくであろうという推測は既にいくつかのすぐれた文学分析に見られる通りである。これは方法としてあるばかりではなく、クイア・リーディングを通じて露わにされる、作品に内包されている事象を浮かび上がらせる重要なファクターとして機能している。このことに中心的な視点を注いで、日本文学の作品に新たな照射を当てていきたいと考えている。

 クイア理論は性認知の問題を出発点としながらも、実は社会的構成としての性の布置そのものへの懐疑を産出して、同性愛や性不一致にのみに限らないヘテロな性配置の問題にまで問題系を伸ばしている。またそれは意識と身体との異和やずれ、またそのことによって発生する外界認知の奇妙な錯綜や誤認を通じて構成される想像力の問題へ触れていくことになる。文学において根源的な内的想像力の発生と相関するこの領域については、これまで文学はアイデンティフィケーションという範疇に置換することによって考えようとしてきた。だが、自己認知において無意識下に排除される声なき身体の相克を算入して考えたときに、文学作品は別の可能性を提示していくのではないだろうか。その意味で、日本文学に施されてきた解釈軸を打破していくような思考の実験を期待したい。重ねて言えば、日本文学(あるいは映画)をクイア・リーディングによって再発見するということは、性のみに固定されない内的欲望のさまざまな形を文学から見出していく作業となることを付け加えておきたい。そこに日本文学研究の新たな可能性を見出していくことになるであろう。
 意欲的な応募を期待してやまない。

期日:2015年1月9日(金)―10日(土)
会場:立命館大学衣笠キャンパス 創思館1階カンファレンスルーム
応募締切:2014年11月30日(日)

〈募集要項〉
論題と要旨(日本語の場合は800字以内、英語の場合は300語以内)を、11月30日(日)までに下記のメールアドレスに送付すること。
なお、氏名、連絡先(メールアドレス、電話番号)、所属を明記すること。
発表言語は日本語か英語とし、発表時間は20分(+質疑応答10分)とする。
送付先アドレス: queerliterature@gmail.com



【英文(in English)】

Queer theory and Japanese literature – longing for a queer reading

Ritsumeikan University (Japan), 9 – 10 January 2015

Since their emergence during the 1990s, queer studies have provided an active method for scientific inquiry, opening up new critical frameworks and displaying an array of possibilities. In the field of sociology, queer studies have developed at the intersection with gender studies, whereas despite the consistent presence of queer material in literary texts, the potentialities of queer reading haven't been fully articulated in a theoretical perspective in the field of literature. In particular, it seems necessary to rethink the application of queer theory beyond the discourse on gay and lesbian studies, to which queer theory has been exclusively associated so far.
As shown by several accomplished literary analyses, queer reading might be an essential and extremely effective key to understand literary texts. Queer reading is not a mere methodological tool : it also functions as a key factor to unveil and make the phenomena embedded in literary texts emerge. Focusing on this, we would like to shed a new light on Japanese literature.
While the initial question queer theory addresses is the recognition of sexual difference, it also raises skepticism about the social construction of sex, problematizing not only homosexual relations or gender identity disorder issues, but also heterosexual gender arrangements. Furthermore, queer studies touch upon the question of how imagination is built upon the imbalances and discrepancies between consciousness and body, and the strange intricacies or misinterpretations of the outside world resulting from it. Literary research has until now attempted to think of this in terms of “identification”. However, how can we address the conflicts affecting the “unspeakable body” when it is erased in the process of self-awareness ? Literature might offer new possibilities and insights about this question. In this sense, we are looking for innovative papers that display new thinking experiments, to go beyond those categories and overcome the existing axis of interpretation of Japanese literature. Moreover, we would like to stress that rediscovering Japanese literature – or cinema – through queer reading means to find out in literature multiple forms of inner desires that transcend gender. It means to discover the new possibilities that Japanese literature contains and that its research has to offer.
We look forward to receiving your proposals.

Please send (Word format) the title and the abstract of the paper you are proposing in Japanese (max. 800 characters) or English (max. 300 words) to: queerliterature@gmail.com, by 30 November 2014.
Please also provide your name, institutional affiliation and email address.

Each presentation (in Japanese or English) will be 20 minutes long (plus 10 minutes of discussion).
The conference will be held at Ritsumeikan University, Kinugasa Campus, Soshinkan Building.

Organizers : This conference is organized by the International Institute of Language and Culture Studies of Ritsumeikan University (Kyoto, Japan) and coordinated by Shigemi Nakagawa, Chairperson of Japanese Literature Studies.

Secretariat: genbun@st.ritsumei.ac.jp  ― Phone number: +81-75-465-8164
603-8577 京都市北区等持院北町56-1 立命館大学国際言語文化研究所

【案内】県立神奈川近代文学館および公益財団法人神奈川文学振興会と立命館大学との協定締結記念フォーラム「いま文学が語ること―これからの文学と文学研究」(2014年11月27日(木)16:30~) 

県立神奈川近代文学館および公益財団法人神奈川文学振興会と立命館大学との協定締結を記念したフォーラムのご案内です。
どなたでもご聴講いただけます。どうぞお越しください。


(以下、フライヤーより転載)



県立神奈川近代文学館および公益財団法人神奈川文学振興会と立命館大学との協定締結記念フォーラム
いま文学が語ること
  ―これからの文学と文学研究


記念講演
『文学は必要か―誰のものでもない悲しみ―』

辻原 登 氏(作家・県立神奈川近代文学館館長・公益財団法人神奈川文学振興会理事長)

パネル・ディスカッション
『文学研究が語ること』

辻原 登 氏(作家・県立神奈川近代文学館館長・公益財団法人神奈川文学振興会理事長)
川口 清史 氏(学校法人立命館総長・立命館大学学長)
エマニュエラ・コスタ 氏(立命館大学客員研究員)
武田 悠希 氏(立命館大学大学院文学研究科博士課程後期課程)
司会:中川 成美 氏(立命館大学文学部教授)

日 時:2014年11月27日(木) 16:30~18:30
会 場:立命館大学衣笠キャンパス 研心館3階 631号教室
聴講方法:予約不要/どなたでも聴講いただけます

共催:県立神奈川近代文学館/公益財団法人神奈川文学振興会/立命館大学文学部
問合せ先:立命館大学文学部事務室 (電話)075-465-8187

【案内】関口涼子講演会・朗読会(2014年11月26日(水)16:30~) 

立命館大学文学研究科日本文学専修レクチャーシリーズの4回目として、
関口涼子氏による講演会・朗読会のご案内です。
どうぞご参加ください。


(以下、フライヤーより転載)



立命館大学文学研究科日本文学専修レクチャーシリーズ4
(主催:立命館大学人文学会)


関口涼子講演会・朗読会
 Ecrire double

  ――ふたつの言葉で書くこと、二重に書くこと


日時:2014年11月26日 (水) 16:30~18:00
場所:立命館大学衣笠キャンパス 清心館543号教室

世界において言語や国境を越えて移動しながら生きている多数の人々が存在します。
今回の朗読と対話の集いに越境作家として活躍している詩人の関口涼子氏をお招きし、彼女が紡ぐ文学に焦点を当ててみたいです。
パリ在住の関口氏は、日本語とフランス語の二言語で作品を発表しています。
母国語でない言葉で書くこと、翻訳することの経験から、フランス語と日本語で書くだけではなく、二重の言語から翻訳すること、二つの場所(詩、エッセイ)から書くこと、二人で一つの作品を翻訳すること(共同翻訳)、一つのテーマについて二人で考えていくこと(コラボレーション作品)など、従来ひとつ、一人での仕事とされているものを、ふたつにしていくことから何が見えるのかについてお話いただきます。
また、日本語・フランス語・イタリア語で自作の朗読をしていただき、そのあと対話の時間を持ちたいと思います。
大学院生のみならず文学に興味のある方、翻訳について興味のある方、大歓迎です。
どうぞご参加下さい。

〈講師紹介〉
関口 涼子(作家、翻訳家)
 1970年東京生まれ。17歳で現代詩手帳新人賞受賞。東京大学比較文学比較文化博士課程単位取得退学。1997年からパリ在住。フランス語と日本語で創作活動を行い、文芸翻訳、マンガの翻訳も多数。近年は福島原発事故を描くクロニクル、文学と味覚や食物をテーマとした執筆活動をフランス語で行っている。2012年フランス芸術文化勲章シュヴァリエ受賞。2013年・14年フランス文科省招聘でローマのヴィラ・メディチに滞在。
主な著作:『(com)position』書肆山田 『発光性 diapositive』書肆山田、『二つの市場、ふたたび』書肆山田、Calque (POL)、『熱帯植物園』書肆山田、Ce n'est pas un hasard (POL)、L'astringent (Argol)、Le Club des gourmets et autres cuisines japonaises (POL)など。2014年秋『素晴らしきソリボ』パトリック・シャモワゾーの邦訳を河出書房新社より刊行。