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 2015-04- 

第144回研究例会のお知らせ 

第144回研究例会を下記の日程にて開催いたします。
皆様のご参加をお待ちしております。

 日 時:4月12日(日)13:00~
 会 場:清心館 3階 533教室
 参加費:無 料

  ***** 題目・要旨 *****

◆渡辺始興の歌仙絵 ―― 西行像を中心に ――
  相国寺承天閣美術館  本多 潤子

 近世初期から中期にかけ、多くの歌仙絵が作成された。それらの歌仙絵では、中世の作例には見られない持物が、人物像に付随して描かれるなど、多彩な展開がみられる。今回は、桃山期以降の様々な流派の歌仙絵から、西行を取り上げ、図様と詠歌の関係を探る。特に近世中期の京絵師、渡辺始興(1683-1755)の描く西行に注目し、その特徴を考えたい。


◆山田風太郎「斬奸状は馬車に乗って」論 ―― 「車」をめぐる表象を中心に ――
  立命館大学大学院博士課程前期課程  木原 将貴

 「斬奸状は馬車に乗って」は1972年に発表された、山田風太郎の「明治物」作品群に位置づけられる作品である。タイトルからも分かるように、本作では「馬車」が重要な役割を果たしており、また山田風太郎の「明治物」作品群においても「馬車」(もしくは「車」)は注目すべき点と言えるだろう。本発表では「斬奸状は馬車に乗って」における「馬車」の表象に特に注目しながら、作中にて扱われる福島事件、秩父事件といった自由民権運動期の激化事件を背景とした、主人公青年の相克について明らかにしていきたい。


◆ケンブリッジ大学図書館蔵和刻本漢籍について ―― 海外における和刻本漢籍の流通について ――
  立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員  李 増先

 ケンブリッジ大学図書館所蔵の古典籍の大半はウィリアム・ジョージ・アストン(William G. Aston)、アーネスト・メイソン・サトウ(Sir Ernest M. Satow)、ハインリッヒ・フォン・シーボルト(Heinrich von Siebold)といった黎明期の日本学者達の個人旧蔵コレクションの集合である。中には第二次世界大戦前にケンブリッジ大学図書館に収蔵されたジェイムス・スチュワート卿(Sir James Haldane Stewart Lockhart)のコレクションである。全二百数十冊のコレクションのほとんどが17世紀~19世紀に出版された和刻本漢籍である。本発表は彼のコレクションから出発し、当時東アジアにおける和刻本漢籍の流通について触れたい。


*例会終了後、16:00~ 評議員会を行います。